毎日毎日、カラダの中では、
驚くべきことが起こっています。
私たちは毎瞬、毎瞬、呼吸をしています。
呼吸で摂り込まれる酸素は、
細胞のエネルギーを作り出し、
私たちの生命を維持し、
活力を生み出す反面、
有害な活性酸素も生み出しています。
活性酸素は、一日に細胞一つあたり
約10 億個発生します。
この活性酸素を中和して、
細胞を守ってくれるのが
体内のさまざまな「抗酸化機能」です。
抗酸化機能で除去できなかった
活性酸素によって損傷を受けるDNAは、
一日に細胞一つあたり数万から数十万個。
これは、DNA修復機構がすぐに直してくれます。
また、DNA修復機構でも修復できずに、
一日数千個のガン細胞が、生まれます。
これは、免疫機構が排除してくれます。
このように体内には、何種類もの防御機構があり、
毒素や酸化ストレスから体を守ってくれています。
人体の仕組みはすごいですね。
さて、普段の生活でも発生してしまう活性酸素。
この活性酸素の毒性を中和するのは、抗酸化物質です。
新鮮な野菜や果物、海藻などの食材には、
抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eや
ポリフェノールなどのファイトケミカルという
抗酸化物質が含まれます。
新鮮な食材を食べるとカラダに良いのは、
野菜や果物の中の抗酸化物質が
活性酸素を除去してくれるからです。
活性酸素を除去する力の強い野菜には、
モロヘイヤ、ブロッコリー、水菜、コマツナ、
それに、ニンジンやカボチャなどがあります。
果物ではベリー系のもの、アサイーや
ブルーベリーにクランベリーなど
ベリー系のものはどれも抗酸化作用が高いです。
活性酸素の害を防ぐには、
新鮮な食材を食べることも大事ですが、
それ以上に有効なものとして、
運動があります。
過度の運動は、活性酸素も発生させるため、
良くないとも言われます。
しかし、その一方で、適度の運動、
散歩やジョギングからストレッチに筋トレまで、
「抗酸化作用=老化防止=若返り」においては、
有酸素運動・無酸素運動に関係なく
どの運動も健康的な食事と同等、
あるいはそれ以上の大きなメリットがあります。
この理由を説明します。
活性酸素を除去する抗酸化物質には様々なものがありますが、
中でも最強なものは、「グルタチオン」と呼ばれるものです。
これは体内の全ての細胞にもともと備わっている天然の物質です。
グルタチオンは3つのアミノ酸(グルタミンとシステインとグリシン)
からなるトリペプチドという物質です。
グルタチオンは、サプリなどで外部から補うこともできますし、
グルタチオン点滴といった治療もありますが、
グルタチオンは外部から補っても、消化過程で分解されてしまい
効果が低いだけでなく、
それどころか、カラダがもともと持っているグルタチオンの
自己合成能力まで落としてしまいます。
グルタチオンは自分で生み出すことが一番良いのです。
グルタチオンは全身の細胞内で、
解毒と抗酸化を受け持つ超重要物質です。
農薬や放射能など様々な毒素から生み出される
活性酸素を中和してくれるのは、グルタチオンです。
化学調味料やカルシウムイオンの興奮毒性から
細胞を守ってくれるのもグルタチオンです。
さらにグルタチオンは、食事から摂り込まれた
ビタミンやファイトケミカルといった外部から
摂り込まれた抗酸化物質の働きも高めてくれます。
グルタチオンなしでは、ヒトは生きられません。
このグルタチオンは、若い時は多いのですが、
加齢とともにその量は減少していきます。
がん細胞では、とくにグルタチオンの量が
激減していることがわかっています。
また、アルツハイマーやパーキンソン病患者の
脳内の患部の細胞でも同様です。
脳内のグルタチオンレベルが下がっている人は、
のちにこれらの神経変性病を発症することもわかっています。
さて、この超重要物質「グルタチオン」
これを体内で作るには、
新鮮な野菜や果物や質の良い動物性タンパク質
の多い健康な食事を摂り、自分の肝臓で生成させ、
運動でその生成をより高めることが、
もっとも有効な手段なのです。
(※グルタチオンの生成には、カロリーのない糖分、
糖鎖栄養素の摂取も有効とされます)
もちろん、運動は自分の好みのものでかまいません。