ビタミンDがどれほど重要か、
世間ではあまり知られていないようです。
しかし、お日様の光がどれくらい大事か、と聞かれたら
だれもが大事だと答えるでしょう。
ビタミンDはある意味、太陽のようなものです。
お日様の光を浴びて、カラダが元気になるのも、
ビタミンDが関係しています。
太陽光の中の紫外線Bによって
皮膚の中で「ビタミンD」が作られるからです。
子どもにビタミンDが不足すると、骨がうまく作られず
ひざ関節が曲がったりして、
「くる病」になることは広く知られています。
しかし、ビタミンDの働きは他にもたくさんあります。
中でも大事なのは、それが心の働きとも関係することです。
植物や動物と同じで、人間も太陽の光を必要とします。
外遊びの少ない子は病気にも弱く、
元気もなくなっていきます。
大人の場合も、オフィスワークが増え
太陽の光を浴びる機会が減ると
元気がなくなり、うつっぽくなっていくことは
心当たりがあるとおもいます。
ビタミンDが不足すると、
心の病にもかかりやすくなることが、
イランのイスファハン医科大学の研究チームほか
数々の研究でわかっています。
この研究では、統合失調症とビタミンDの関係を調べた
19の研究を再調査。
対象となった3千名近くの人を対象に
ビタミンDの摂取量と
メンタルヘルスの相関関係を調べると、
ビタミンD不足の人の
統合失調症のリスクが2倍以上も
高かったことがわかりました。
対象者のうち、統合失調症患者の
血中のビタミンD濃度も調べたところ、
65%がビタミンD欠乏だったことも判明しています。
ビタミンDは骨の形成や免疫に深く関わることは
よく知られていますが、
心の健康にも関わっているのです。
午前10時から午後3時の日光で、
週2回、5~30分間
顔、手足、背中への日光浴で、
十分な量のビタミンDが
体内で作られます 。
しかし、冬の時期や緯度が高い地域では、
太陽光の強さも弱まります。
光から作れない分は、食事からも補えます。
ビタミンDを含む食材は、
天然サケ・マグロ・カレイ・ヒラメほか
キノコ類や卵など、
ほかにサプリメントの摂取も有効といわれます。
●Vitamin D Deficiency Raises Risk of Schizophrenia Diagnosis
https://www.sciencedaily.com/releases/2014/07/140722142513.htm
●Serum Vitamin D Levels in Relation to Schizophrenia: A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Studies