今回の新型コロナウイルスの危険性について
本当の危険が、患者側の免疫応答の異常にあることを
訴える専門家は、テレビに出てきません。
医学の専門家で、この重大な観点を述べる人は
非常に少ないのです。
それは、なぜでしょう?
理由は、いろいろありますが、
一つは、無知です。
これは医学教育に問題があります。
医学教育では、免疫の仕組みについて
包括的に学びません。
学ぶのは、おもに病理学です。
この病理学は、「全ての病気=悪⇒治すべきもの」
という固定観念に縛られた学問です。
単に医学教育を受けただけの人の頭の中は、
「全てのウイルスは悪」という
単純で一面的な見方しかできない
思考回路が形成されています。
一方、ウイルスに関しても
多方面の知識や経験があれば、
それが単に悪者ではなく、
意味があって存在しており、
人間にとっても、
有用な働きを持っていることがわかります。
赤ちゃんはよく風邪など感染症にかかります。
例えば、感染症の中でも、
麻疹には排毒作用があります。
赤ちゃんは、麻疹にかかることで
妊娠中や母乳から入った動物性の不要物や毒素を
排出し、カラダをきれいにし、
丈夫なカラダを得ていました。
かかる子どもには必要があって、
感染症にかかっていたのです。
子育てにおいても、子どもの成長を観察していると、
風邪にかかって治った後で、急に話す言葉数が増え、
語彙力が上がるなど、その変化に驚くことがあります。
感染症を機に、子どもが成長することがあるのです。
このように、感染症の働きを経験的に知っている文化では、
感染症にかかる事を必ずしも悪とみなしません。
水疱瘡にかかった子がいると、その子の所に行って
水疱瘡をもらうといったことも、以前の子育てでは
よく見られた光景です。
水疱瘡と帯状疱疹のウイルスは同じです。
高齢者においては、
水疱瘡にかかった子どもと頻繁に接触することで
帯状疱疹の突発的な発現が予防されている
という研究もあります。
水疱瘡にかかる子どもが少なくなり、
高齢者と子どもの関わりも少なくなった現代、
帯状疱疹で苦しむ高齢者が増えています。
このような事態は、ウイルスを害悪視して
排除するだけでは解決できない問題です。
現代医学は、全ての病気が悪で
これらは全て、クスリをはじめとする治療で
完全に制圧しなければならないという
発想に憑りつかれています。
その結果は、皮肉なことに
病人の数も病気の種類も増え続ける一方です。
にもかかわらず、
いまだにウイルスや病気を害悪視するだけで、
クスリの害について、何とか隠し通そうとするのです。
例えば、スペイン風邪の死因などです。
スペイン風邪は、今から100年前、
世界で最も多くの死者を出したインフルエンザ。
その感染規模は、世界中で感染者5億人、
死者は、推定5千万~1億人と言われます。
通常の風邪やインフルの流行では、
子どもやお年寄りなど、
免疫の弱った弱者の死亡が多いのですが、
スペイン風邪では、
若い人の死者が多いという特殊な事例でした。
この死因に関しては、
薬剤によるサイトカイン・ストームが
強く疑われます。
というのも、免疫の暴走は、免疫の強い若い人に
よく見られる現象だからです。
当時、解熱剤としてよく処方されていたアスピリンには、
サイトカインの過剰産生を起こすことが
現在、判明しています。
しかし、医学界の多数は、アスピリン薬害説を否定します。
ロシアや日本で行われた
複製ウイルス(人工ウイルス)による
動物実験の結果を引き合いに出し、
あくまで原因はウイルスにあるとしているのです。
スペイン風邪の死者の多くは、
アスピリンを服用していたことがわかっています。
そして、現在、アスピリンの薬剤添付文書には
消化性潰瘍、浮腫など、
サイトカインの過剰産生で起きる
数々の副作用が明記されています。
アスピリンがサイトカインを過剰産生し、
免疫系のバランスを乱し、
多臓器不全を起こすことを確認しながらも
医学界は、サイトカイン・ストーム死因説を
やっきになって否定するのです。
サイトカイン・ストーム説を認めれば、
スペイン風邪は史上最大の薬害事件になるでしょう。
そして、今後の感染症対策には大きな転換が迫られます。
またアスピリンは現在でも処方されており、
製薬企業との結びつきを考えたら、
医学界は、サイトカイン・ストーム説を
否定しなければならないわけです。
しかしながら、一部の真摯な研究者は、
風邪やインフルによる若年死だけでなく、
自己免疫疾患をはじめとする数々の難病など、
その他多くの病気の実際の原因が、
サイトカインの過剰産生にあることを
研究や論文で報告しています。