最近の日本人の死亡原因の第一位は、
ガンといわれます。
世間でも、ガンによる死亡が一番多いと
思っている人が大半ではないでしょうか?
しかし、実はこれ
偏った見方なのです。
死亡原因は年齢によって全く違います。
細かく見ると、
0-4才は先天異常、
5-9才は不慮の事故、
10-14才はガン、
15-39才は自殺、
40-89才はガンとなっています。
働き盛りや青春真っ只中の若者たちに
自殺が多いのは悲しいことですね。
そして、40代以降の死因のトップがガンです。
これをもって、日本人の死亡原因の第一位を
ガンとしています。
しかし、これもまた実際には間違っています。
というのも、
胃がん、肝臓がん、肺がんなど、
がんといっても、臓器が違うのに
これら全てをまとめて「ガン」
として数えているからです。
一方、2位3位の死因である心臓疾患や
脳血管疾患は、同じ血管系の病気なので
ガンのようにひとまとめにしても良いはずです。
主因も同じです。
しかし、こちらはなぜか
臓器別に分けて統計がとられています。
別々にカウントする意味は何でしょう?
これはガンを一位の死因として
クローズアップしたいからかもしれませんね。
その方ががん保険に入る人も増えますから、、、。
さて、2位3位の死因である心臓疾患や
脳血管疾患は、同じ血液のつまり、
血栓が原因で起きる血栓症なので、
これらをひとまとめにすると、
日本では血栓症で死亡している人が
実は一番多いことがわかります。
血栓症は、さまざまな原因、
食事や生活習慣(喫煙・飲酒)や
ストレス、老化などで血管内に
「血栓」ができて血の流れが
滞って起きる障害のことです。
血栓が心臓の冠状動脈にできれば
心筋梗塞と呼ばれ、
血栓が脳の血管内にできれば
脳血栓症と呼ばれます。
カラダが正常に働いているときや
若く元気な時には、
血栓ができても、この血の塊を溶かす
酵素(タンパク質分解酵素)が
血管の内皮細胞から放出され、
血栓を溶かしています。
ところが、高齢になると
内皮細胞から血栓を溶かす酵素を
放出したり、酵素自体の働きが衰えて
くるため、年齢とともに
血栓ができやすくなるようです。
事実、脳血栓症で倒れて24時間以内の
患者の血液を調べてみると
血栓を溶かす線溶酵素の活性が
低下していることがわかっています。
そして、実際に医療の現場でも
心筋梗塞や脳梗塞で病院に運び込まれる
患者さんには、血栓を溶かす
血栓溶解療法が行われます。
これは、血栓を溶かす作用のあるウロキナーゼ
やt-PAという成分を注射する治療です。
そこで普段の生活から、
血栓ができないようにしておくには
血栓を溶かす食材を摂る食生活や
血行を良くする適度な運動といった
生活習慣を身に着けておくことが大事になります。
(実はコワい血のつまり② 血栓を防ぐ食生活とは? へ続く)