熱中症対策に甘酒!

近年の異常気象、
夏は40度まで達することがあります。
ひと昔では考えられないことです。
熱中症で倒れる方も多く、
夏バテにはとくに気をつけたい時代ですね。

熱中症対策には、
水分だけでなく塩分も大切。
汗でたくさんの塩分(ナトリウム)を出したところに
水分だけ多量に補給してしまうと
低ナトリウム血症を起こします。
ナトリウムは重要な神経伝達物質。
これが不足する現象は、熱中症の大きな側面の一つです。
これが熱中症対策に、水分だけでなく塩分も
大事とされる理由です。

ついでに言えば、塩分は精製塩より天日塩。
さらにいえば、天日塩よりは完全天日塩です。

微量ミネラルが最も豊富なのは、完全天日塩。
精製塩はイオン膜で完全精製されており、
純粋な塩化ナトリウム。微量元素は皆無。
天日塩は釜で煮詰めたもので、微量元素はわずか。
海水を太陽光だけで乾燥させた昔ながらの
完全天日塩が最も良いです。
自然食品店で売られており、少しお高いですが、
摂るのは少量ですし、ミネラルのサプリと
考えれば安いものです。

今回はさらに大事なものをもう一つ。
「甘酒」です。

冬の飲み物のイメージが強い甘酒ですが、
じつはこれ、夏の飲み物です。
俳句でも「甘酒」は夏の季語。

江戸時代の庶民の生活を描いた文献によると
夏には甘酒売りが町に出ていたそうで、
夏バテ対策に人々は、こぞって甘酒を飲んだそうです。

『発酵はマジックだ!』の著者で
日本の発酵学の第一人者である
小泉武夫先生によると、
当時の平均寿命はなんと、46歳。
江戸時代の死亡記録を調べると、
全国的に7~9月の夏の死亡者がもっとも多かったそうです。
昔から夏の暑さは人々にとって致命的だったんですね。

そこで、夏バテや熱中症対策に
お勧めなのが、
昔ながらの「コメと米糀」で作った甘酒。
これに完全天日塩を必つまみ入れると
格別に美味しいエナジードリンクができます。

甘酒は、「飲む点滴」といわれます。
天然のブドウ糖・必須アミノ酸・総合ビタミン
の詰まった栄養の宝庫です。
米糀は、元の米より栄養成分が格段と高くなっています。
糀菌の発酵の過程で、ビタミンB1、B2、B6、パントテン酸やビオチンなど生理活性に不可欠な栄養素が
大量に増え、これらの栄養素は合成ビタミンではないので
非常に安定していて吸収力も高くなっています。

これゆえに朝の起きがけやエネルギーダウン
したときに飲む一杯の甘酒は、効果絶大!

最近のエナジードリンクといえば、
多量の砂糖とカフェインで、
半ば合法ドラッグにも近い危険なもの。
飲みすぎで急性中毒を起こし、病院に運ばれる人や
命を落とす人まで出ました。

また、熱中症対策として宣伝されるコンビニの
アイソトニック飲料も中身は砂糖や果糖ブドウ糖液糖。
それに塩分が少し入った程度のものです。
ビタミンやミネラルといった栄養素も乏しく、
糖分も安い原材料。
もちろん、現在売られている甘酒も
砂糖の入った「偽物」や「安物」が多いので
選ぶときには注意が必要です。

お勧めは、原材料に
「米・米糀・塩」とだけ記載してある
昔ながらの製法で作られた甘酒。

発酵器も安く売られていますので
米糀を買って、自分で作るのもいいですね。